来年で10年になるという、博物学ひいては蒐集趣味をテーマとした物販交流イベント「博物ふぇすてぃばる」。だいたい夏にやってるらしいのですが、冬には「博物クリスマス」という冬季版が例年開かれているらしく、そこにヨコエビにまつわる品を扱うブースがあると聞きつけ、出かけていきました。
観光客でごった返す浅草。 |
6階で小型動物の即売会があるみたいで、ハシゴする人もいるんだろうなと思いつつ、7階の会場へ向かいます。
先週のデザフェスと比べてしまうと、だいぶこぢんまりとした会場で、端から端まで全部見れるので見落とし感がないのは嬉しいですね。デザフェス会場で見かけたのと同じ出展者さんのブースも4,5つありました。
まずお目当てのヨコエビです。
メンダコのベルの分銅として、ヨコエビがあしらわれているとのこと。メンダコの餌としてはやはりヨコエビがメジャーですね。
いやもうデザインもそうだけど、音がめちゃくちゃいい。特に気に入った真鍮の大きめサイズを購入しました。
華やかかつ軽やかで、良いレストランに入ったようなワクワク感を鳴らすたびに味わえる感じ。
博物画(実物)を扱っているブースを発見。何せよ必要な資料はPDFで手に入る世の中で、已むに已まれず古い原書を取り寄せたこともありつつ、ロマン的なものも感じてきました。前から興味はあったのですが、検索できないのが不便でなかなか手が出ませんでした。今回は商品のボリュームがちょうどよく、また分類群ごとにまとめてくれていたので、わりとスムーズに探せました。
本命の博物画の中に端脚類はありませんでしたが…
脇に「タバコのトレーディングカード」という箱が。
その時まですっかり忘れていたのですが、実に95年前のイギリスでタバコのオマケとして実際に流通してた「トレーディングカード」に、フクロエビ上目があしらわれたものがあったような。
ソーティングする時なみの集中力で探します。
おいおい。 |
ワレカラさんだ!ほんとにあった!
第2咬脚と背中に剛毛が多いですね。
簡単に調べてみたくなりました。ここはどこのご家庭にもある「イギリスの磯生物のハンドブック」でも開いて確認してみましょうかね。
形態が完全に一致するものは載ってませんが、この中では何となく、Caprella acanthifera がモデルになってる気がしますね。
端脚類に関してはこんな感じです。
新旧の文化端脚類的産物を同時に味わえる貴重な場でした。ぜひ今後もアンテナを張っていきたいと思います。
<参考文献>
— Hayward, P. J. 2022. 『Rock pools』. Naturalists' Handbooks 35. Pelagic Publishing, London. ISBN978-1-78427-359-0
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