ウシロマエソコエビを探して,近畿や東海を放浪しています.
もう潮が引かなくなるので,夏の最後のチャンスを伊勢湾に賭けました.
運命的な出会いがきっと待ってる・・・?
東海地方某所. |
事前に仕入れていた情報では,このへんで採れるとのこと.
粒が粗い.
クリークが校庭の砂利のような粗砂で満ちています.あまり見たことのない湿地です.
岸から一定距離は砂利のような礫のような,潜砂性種狙いの身として扱いにくい底質が続いています.しかしヤドカリはいっぱい.
ワンドを越えるごとに粒径が変わり,1mm 以下になるところもあります.なるほどこういう感じのフィールドなんだな…
ワンドの間にはかなりの密度のアマモ場が.打ち上げ物を見ても海藻は少なく,バイオマスにおいてアマモがかなりの部分を占めているようです.
ドロソコ(Grandidierella). |
どこにでもいますね.
二枚貝を採りに来ている人が多いようです.飽きるほどのマテと,マルスダレガイ科っぽい稚貝が見られました.
チョロチョロと砂の上をハゼが滑り,スナモグリやワタリガニの子供,クーマ,オフェリア,チロリ,スピオ,スゴカイイソメ,ツバサゴカイなど,少し掘っただけでも砂の中のメンバーは厚いです.顔を出したスゴカイは初めて見た(さすがに撮影はできず).
しかし,潜砂性ヨコエビは増えず.上げ潮に転じたためガサりに移ります.
ところどころ硬い石や人工物があり,アオサが付いています. |
ヒゲナガヨコエビ(Ampithoe). |
ポシェットトゲオヨコエビ(Eogammarus possjeticus). |
メリタ(Melita)とイソヨコエビ(Elasmopus). |
ここまでの所要時間,およそ2時間半.驚くべき歩留まりの悪さ.
日差しもきついので,潮上決戦で〆めます.
打ち上げられているのはほぼアマモ. 誰も掃除していない感じがGOOD. |
めっちゃおる.
過去にないくらいのヒメハマ活性です.大人が多い.
これ夜間に灯火を焚いたら楽しいやろなぁ.ついでにEHT法もぶちきまして…
やはり海草の打ち上げが続いていることがハマトビリティには重要ということでしょうか.しかし,得られたのはPlatorchestia pacifica.
総括.
事前情報を得ていながら,目的の成果を得ることができませんでした.伊勢湾はもう少し攻めたいところなので,この自然海岸のヨコエビリティをどうモノにするかが課題です.
それにしても,ドロソコも,モズミんも,ポシェットタソも,P. pacifica も,本当にどこにでもいるのが驚きです.