更新が遅いです!どうもすみません!
お盆に調査とかアリだな、って言ったりしていましたが、それほど暇にならず、できないことが判明。で、何を狂ったのか遠征。
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/tokuten/
大阪市立自然史博物館
「いきもの いっぱい 大阪湾 ~フナムシからクジラまで~」
に行ってきたで~~♪♪♪
撮影制限がほぼないというネ申展示。
大阪水試絡みという話をきき、これはドロソコエビの展示を外す訳がない。そう信じて、確証もないまま大阪まで来ちゃいました。
で、結果は
思ったより扱いが良すぎて震える
初めて見るオオサカドロソコエビGrandidierella osakaensisはダーラム管越しだからやっぱりよく見えなかったけど、有山氏の仕事を間近で見れることに感動。連れの友人たちにAriyama,1996の素晴らしさを力説するも反応薄い。
そりゃ、ヨコエビ好きの集まりじゃないからね・・
これだけでも相当満足したのに、まだまだヨコエビが続く。
ヒゲツノメリタヨコエビMelita rylovae setiflagellaとヒメハマトビムシ!
三番瀬にもいるコンビ!
ヒメハマトビムシの学名にPlatorchestia platensisが当てられている!
解剖したい!
(※投稿後、学名の誤りを訂正しました)
展示構成は生息環境を軸にしていて、その場所ごとに様々な生物の標本が展示されています。すごい物量。ぎっしり並べてあるのに見やすいです。
貝や海藻の乾燥標本,イルカ・クジラの骨格標本,鳥類の剥製、とにかくバラエティに富んでいます。パネルも、最低限の地理や社会的な説明を入れつつ、メインはやはり実物を見せるという姿勢が感じられました。
生体展示は、クロベンケイガニ,ヤマトシジミ,アシハラガニ。そして、フナムシ,キタフナムシ。空前のクラスタセアン推し。タカノケフサイソガニもいると書いてありましたが見れず残念。
そしてヨコエビはまだまだ続く。
イソヨコエビElasmopus japonicaきた!
小さくてぜんぜん見えないよ!
でもかわいいよ!
モクズヨコエビHyale grandicornisとニッポンモバヨコエビAmpithoe lacertosaも!
モクズヨコエビは初見!
ニッポンモバヨコエビは小櫃とか横浜のより小さい!
たまたまかな。
興奮のうちに企画展を出て、本館へ。時間の都合で若干駆け足になりましたが、本館もまた素晴らしい。オーソドックスな標本の展示,豪華な模型、そして愛を感じるラベルや説明文ですね。
驚いたのは植物生態学の展示。メタ個体群など最新の知見をいちはやく取り込み、明快かつ視覚的に訴求する展示の技術と思想に感服しました。あのコーナーは、生態学を学ぶ大学生にはぴったり。
(生態学なんて大学で選択しちゃだめだと思いますけどね・・・)
さて、大阪市立自然史博物館は、実はグッズも充実していました。
これは博物館オリジナルバンダナ。
ヨコエビが書かれているバンダナ初めて見た!
即購入!
オリジナルリーフレット『大阪湾の磯の甲殻類』のほうは、ヨコエビ類に関しては永田,1975のデチューン仕様。
『干潟ベントスフィールド図鑑』は恐らくこないだ教えてもらったやつ。これってWIJのフィールド図鑑の焼き直しじゃないですか。ただ、ヨコエビ類に関しては多留氏が担当と思われ、ヒメハマトビムシにPlatorchestia pasificaを、フサゲモクズにPtilohyale barbicornisをあてるなど、ちょっと新しくなってる気がする。Ampithoe validaからはcf.を外してもいいような気もしますが、標本がないということでしょうか。
さて、大満足のうちに 遠征は終了し、私はお土産を抱えて大阪を後にました。
サヨナラ、ありがとう。
付き合ってくれた皆さんも本当にありがとう。
たまにはいいよね、こういうの。
あとは、上野の深海展かなあ・・
カイコウオオソコエビHirondellea gigasの標本があるはずなんだよね・・
(これも憶測)
<引用文献>
- 永田樹三. 1975. 端脚目 (AMPHIPODA) 概説. In; 岡田要『新日本海岸動物図鑑〔中〕』 第六版. 北隆館, 東京.
- Ariyama, H. 1996. Four species of the genus Grandidierella (Crustacea: Amphipoda: Aoridae) from Osaka Bay and the Northern Part of Kii Channel, Central Japan. Publication of the Seto Marine Biological Laboratory, 37(1/2): 167-191.
0 件のコメント:
コメントを投稿